シアリスは、バイアグラと並ぶ男性勃起不全(ED=Erectile Dysfunction)の改善に有効な治療薬です。日本新薬株式会社が製造販売するシアリス錠の成分は以下の通りです。同社製品のシアリスには5㎎・10㎎・20㎎の3タイプがあり、有効成分タダラフィルの1錠あたりの配合量と同じになっています。主成分のタダラフィルは水に溶けにくい性質を持っており、バイアグラやレビトラよりも充分な効果を得られるまで時間がかかるため、性行為の1~3時間前に服用するのがおすすめです。食事の影響を受けにくいこともシアリスの特徴でメーカーの服用者を対象とした説明書にも「食事のタイミングを気にすることなく服用できる」と記されています。
料金(税込み) | |
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バルデナフィル錠10mg 1錠 | 1,500円 |
バルデナフィル錠20㎎ 1錠 | 2,000円円 |
現在、国内の通販サイトでシアリスを購入することはできません。バイアグラと同様にED治療薬は医師の処方箋が必要な医薬品だからです。 個人輸入であれば代行サイトを利用して海外から簡単に購入することは可能ですが、国内製品より安価でED治療薬が手に入る代わりに、偽物を掴まされる恐れがあります。 ED治療薬のバイアグラ、レビトラ、シアリスを製造しているファイザー、バイエル薬品、日本新薬、日本イーライリリーの4社が、2016年に合同でネット購入したED治療薬の鑑定調査を行っており、その結果判明した事実が以下の通りです。 日本およびタイの調査会社に依頼して発注、入手したED治療薬を鑑定した結果、国内外の合計で 約4割(40.0%、28/70)が偽造品であることが判明しました。国内発注分で約4割(35.6%、16/45)、タイでの発注分では約5割(48.0%、12/25)が偽造品でした。(ファイザー社「<偽造ED治療薬4社合同調査結果>依然減らない健康被害へのリスク インターネットで入手したED治療薬の約4割が偽造品」より引用)
シアリスは、血管の拡張に関わるPDE5という酵素を阻害し、海綿体のcGMPを増加させる作用があります。 そのことにより、平滑筋がゆるみ、陰茎組織への血流が増加して勃起を生じます。ただし、性的刺激がなければ勃起はおこりません。医薬品には作用があれば副作用も存在するため、シアリスについての副作用もメーカーが「国内臨床試験」の結果として公表しています。 主な副作用は右の通り。
副作用の症状 | 発言症例率 |
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頭痛 | 11.3% |
潮紅 | 5.1% |
ほてり | 3.5% |
消化不良 | 2.3% |
背中の痛み | 1.9% |
倦怠感 | 1.6% |
末梢性浮腫 | 1.2% |
鼻閉(鼻づまり) | 1.2% |
(日本新薬「シアリスの副作用」)
医師の指示に従い正しく服用していても副作用が出現することはあるため、あらかじめ確認してから使う必要があります。 シアリスは、血管を拡張し血流を促進する効用があるため、同じように血流を改善する働きのある硝酸剤・一酸化窒素供与剤(ニトログリセリン、亜硝酸アミル、硝酸イソソルビド等)などの狭心症薬を服用中の方は注意が必要です。過度の血圧低下をまねき重篤な症状を引き起こす場合があります。 飲酒にも注意が必要となります。アルコールは血管を広げる作用があるため、過度の飲酒はシアリスの効用と重なりめまいやふらつきなどの副作用を起こす危険があります。さらには肝臓に負担をかける恐れもあります。 グレープフルーツの摂取にも注意が必要です。シアリスの有効成分は肝臓にある「CYP3A4」という酵素によって分解されますが、グレープフルーツに含まれる「フラノクマリン」と呼ばれる物質によって働きが阻害され、肝臓にも大きなダメージとなりえます。 以下に該当する場合は重大な副作用を起こす危険があるため、シアリスの服用を避ける必要があります。
- 硝酸剤を使用中
- 今までにシアリス錠を服用して過敏症(アレルギー)を起こしたことがある
- 心血管系障害などにより医師から性行為を控えるように言われた方
- 不安定狭心症のある方、または性交中に狭心症を起こしたことがある
- 最近3ヶ月以内に心筋梗塞を起こしたことがある
- 最近6ヶ月以内に脳梗塞、脳出血を起こしたことがある
- コントロール不良の不整脈がある
- 低血圧の方(最大血圧が90mmHg未満または最小血圧が50mmHg未満の方)
- コントロール不良の高血圧の方(最大血圧が170mmHg以上または最小血圧が100mmHg以上の方)
- 重い肝障害がある
- 網膜色素変性症(進行性の夜盲、視野狭窄)の方
上記の他にも内臓に疾患のある場合は服用に注意が必要となるため、医師への相談が大事となります。
シアリスはバイアグラやレビトラと比較して効き目がマイルドでゆっくりと作用することから、即効性に欠けるものの圧倒的な持続時間の長さが最大のメリットとなっている。 効き目の長さは最長で36時間、金曜日の夜に飲めば日曜日の朝まで持続する「ウィークエンドピル」の異名も付けられているほどです。バイアグラやレビトラなどED治療薬は効き目が速い反面、その持続時間はせいぜい4~8時間と短めとなっています。 ただし、シアリス服用後、血中濃度が最高値に達する時間は「3時間」であるとのメーカ発表データもあるので、最もベストなコンディションでパートナーとの性行為に臨みたいのであれば、服用のタイミングには気を付ける必要があります。 シアリスの効き目に食事の影響はほとんど関係していません。 対して、バイアグラやレビトラは食事の影響を受けやすいので、特に脂肪分の多いメニューは薬の有効成分の吸収を大きく下げてしまうという特徴があります。つまり、空腹時に服用するのが望ましく、一般的な性行為までの流れに少々難があると言えます。 シアリスはこのようなデメリットを解決すべく、食事の影響を受けにくいように開発されています。(日本新薬「シアリス錠インタビューフォーム」) 食事とシアリス服用のタイミングを気にすることなく使用できる唯一のED治療薬といえます。
現在、日本国内でシアリスを購入する方法は主に2つあります。
- 院内処方
- オンライン処方
仕事が忙しくなかなか病院に行く時間がないという人も多いという方にオンライン処方がおすすめです。処方されたED薬は自宅や希望の郵便局に郵送しますので、誰にも知られずにシアリス購入をすることが可能です。国内のクリニックで処方されるシアリスは、2007年に発売された日本イーライリリー株式会社の先発医薬品です。(現在は国の認可を継承した日本新薬株式会社が製造販売を行っています。)
先発医薬品に加え、現在、シアリスについては2020年に厚生労働省より認可されたジェネリックも登場しています。 国内製品のシアリスジェネリックは、沢井製薬、大興製薬、シオノミケミカル、東和薬品などから発売されています。商品名はシアリスではなく、有効成分を基にした「タダラフィル錠」の後に、各メーカーの銘柄名が追加されています。 ジェネリックとは、特許期間が満了した先発医薬品同と同じ成分の医薬品のことで、効果は先発医薬品と全く同じです。 既存の医薬品であり、新薬開発にかかる費用が不要となるため、先発の医薬品よりも薬価を大幅に抑えられていることが大きな特徴となります。