男性更年期障害（LOH症候群）について。泌尿器科専門医が解説

中目黒ブロッサムクリニックでは、地域の皆様の健康を第一に考え、日々診療を行っております。今回は、特に40代から60代の男性に多く見られる「男性更年期障害」についてご紹介いたします。渋谷区や目黒区といった東京都のエリアにお住まいの皆様で、疲労感やイライラ、不眠、性欲減退などの症状にお悩みの方は、一度男性更年期を疑ってみてください。この記事では、男性更年期障害の原因や予防法、治療法について専門的な観点から解説いたします。

男性更年期障害とは、男性が中年期に差し掛かる頃から始まるホルモンバランスの乱れによって引き起こされる症状の総称です。男性ホルモン、特にテストステロンの分泌量が低下することで、心身に様々な影響が現れます。ホルモンバランスが大きく変わることでさまざまな体の変化が起きる思春期に対して思秋期と言われたりもします。男女ともにホルモンバランスの変化が起きることが原因であるのは変わりませんが、女性の更年期障害に比して男性の更年期は症状が徐々に進行していくため、気づかれにくいことも多いです。近年では、登山家の三浦雄一郎さんが80歳でエベレスト登頂を達成する際に男性ホルモンの補充を行ったことでも注目されました。

男性更年期の主な原因は、男性ホルモンであるテストステロンの低下です。テストステロンは、筋肉や骨の維持、性欲、記憶力、集中力、さらには気分の安定に至るまで、さまざまな身体機能に関与しています。40代を過ぎると、テストステロンの分泌が徐々に減少し、これが男性更年期障害の症状を引き起こす原因となります。 また、生活習慣病やストレス、過度なアルコール摂取、エナジードリンクの摂取、喫煙、肥満なども、テストステロン低下を加速させる要因となり得ます。東京都内の忙しい生活や、渋谷や中目黒といった都市部でのストレスフルな環境も、男性更年期を早める一因となることがあるかもしれません。

男性更年期を予防するためには、以下のような生活習慣の改善が効果的です。

• 1. 健康的な食事

  栄養バランスの取れた食事を心掛けることで、テストステロンの分泌をサポートすることができます。特に、タンパク質やビタミンD、亜鉛を多く含む食品を積極的に摂ることが推奨されます。

• 2. 定期的な運動

  運動は筋肉量を維持し、テストステロンの分泌を促進します。週に数回の適度な運動を取り入れることで、男性更年期の予防に役立つでしょう。筋力トレーニング、その中でもスクワットなど大きな筋肉群を使用する種目がテストステロン分泌向上に効果的といわれています。

• 3. ストレス管理

  慢性的なストレスは、テストステロンの低下を招く大きな要因です。リラクゼーションや趣味の時間を設けるなど、ストレスを適切に管理することが重要です。仕事でのストレスがあまりにも大きい場合には、転職等を考えることも文字通りQOL向上へつながります。

• 4. 良質な睡眠

  十分な睡眠もまた、テストステロンの分泌を促進します。不眠に悩んでいる場合は、生活習慣の見直しや、必要に応じて医師に相談することをお勧めします。当院ではメンズヘルス外来のほかにも睡眠外来を提供しております。ご興味ある方はお問い合わせください。

男性更年期の症状が現れた場合、適切な治療を受けることで症状を緩和させることが可能です。以下に主な治療方法をご紹介します。

• 1. 男性ホルモン補充療法（HRT）

  テストステロン補充療法は、テストステロンの不足を補い、症状を改善する治療法です。ただし、すべての男性に適しているわけではなく、多血症、精巣萎縮など副作用のリスクも伴うため、専門医の診断と管理の下で行うことが必要です。

• 2. 漢方治療

  漢方薬もまた、男性更年期の症状を和らげるために用いられることがあります。個々の症状や体質に合わせた処方が可能で、副作用が少ない点が魅力です。

• 3. 生活習慣の見直し

  治療の一環として、食事や運動、ストレス管理などの生活習慣改善も重要です。生活習慣病のリスクを減らすことで、テストステロンの低下を防ぎ、健康的な中年期を迎えることができます。

男性更年期障害は、40代から60代の男性に多く見られるホルモンバランスの乱れによる症状です。中目黒ブロッサムクリニックでは、男性更年期に関する検査や治療を行っており、患者様一人ひとりに合わせたアドバイスを提供しています。東京都目黒区や渋谷区周辺にお住まいの方で、疲労感や不眠、性欲減退などにお悩みの方は、ぜひ一度当クリニックにご相談ください。適切な対処を行い、健康的な壮年期を迎えましょう。