高血圧の治療法|薬に頼りすぎない生活改善と当院での対応
はじめに
「高血圧と言われたけど、薬は一生飲み続けないといけないの?」「薬に頼らずに改善できる方法はあるの?」
このような疑問を抱えながらも、治療をためらっている方は少なくありません。
高血圧の治療は、生活習慣の見直しと薬物治療のバランスが重要です。
この記事では、治療の選択肢や開始基準、薬の種類と特徴、そして中目黒ブロッサムクリニックでの具体的な対応についてご紹介します。
高血圧治療の基本方針
日本高血圧学会の高血圧治療ガイドラインにおいて、治療の第一歩は生活習慣の改善とされています。
治療の目標(診察室血圧)
- 75歳未満:130/80mmHg 未満
- 75歳以上:140/90mmHg 未満
- ※年齢や持病(糖尿病・慢性腎臓病など)により調整あり
薬を始めるタイミングとは?
以下のようなケースでは、生活改善だけでなく、早期に薬の導入が検討されます。
- 明らかな高血圧(160/100mmHg以上)
- 生活改善を数か月続けても血圧が下がらない
- 合併症(脳卒中・心臓病・腎疾患など)がある
- 高血圧と診断された年齢が若い(40代以下)
よく使われる薬の種類と特徴
血圧を下げる薬は複数あり、体質や合併症の有無に応じて1種類または複数を組み合わせて使います。
分類 | 主な薬剤名 | 特徴 |
---|---|---|
ARB | ロサルタン、テルミサルタン など | 腎保護効果もあり第一選択薬のひとつ |
ACE阻害薬 | エナラプリル、イミダプリルなど | 咳が出る副作用あり、糖尿病や心不全で適応あり |
Ca拮抗薬 | アムロジピン、ニフェジピンなど | 血管拡張効果が強く、日本人に多く使われる |
利尿薬 | トリクロルメチアジドなど | 塩分・水分を排出して血圧を下げる |
β遮断薬 | ビソプロロールなど | 不整脈や心臓病を併発している場合に選択 |
※処方は医師の判断のもとで行われます。
薬に頼りすぎないために
継続して取り組むべき習慣
- 減塩(1日6-10gが目安)
- 毎日の血圧測定(家庭血圧の記録)
- 適度な運動(週3回以上)
- 禁煙・節酒
- ストレス軽減(趣味や睡眠の確保)
当院での治療の流れ
- STEP1:診察・血圧測定
診察室血圧と家庭血圧の傾向を確認/生活習慣のヒアリング - STEP2:検査
血液・尿検査(腎機能・脂質・血糖など) - STEP3:生活習慣のアドバイス
塩分摂取のチェック、運動・睡眠の指導 - STEP4:薬物治療(必要に応じて)
初期は少量から開始、定期的に効果と副作用を確認 - STEP5:定期フォローアップ
月1回程度の診察で血圧の変化と体調を評価
よくある質問(FAQ)
Q. 薬を飲み始めたら一生やめられない?
A. 必ずしもそうではありません。生活改善により、薬を減量・中止できるケースもあります。
Q. 薬の副作用はありますか?
A. 薬によってはむくみ、咳、頻尿などが出ることがあります。気になる症状はすぐにご相談ください。
Q. サプリメントで血圧を下げられますか?
A. 一部には効果があるとされるものもありますが、薬の代わりにはなりません。医師と相談しながら使いましょう。
まとめ:自分に合った治療を、医師と一緒に探しましょう
高血圧の治療は、生活改善と薬のバランスがカギです。
薬の導入は慎重に判断し、副作用にも配慮が必要です。
当院では、生活習慣の見直しから丁寧にサポートし、患者様の負担を最小限に抑えた治療を目指しています。