慢性前立腺炎とは?長引く会陰部の違和感や排尿トラブルの原因と対処法

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なかなか治らない違和感、それ慢性前立腺炎かもしれません
「下腹部が重だるい」「会陰部にジワッとした不快感が続く」「排尿後もスッキリしない」。こうした症状が数週間から数か月以上続いていませんか?我慢できない激痛ではないものの、弱い不快感が長く続く状態は、慢性前立腺炎でみられることがあります。若年〜中年男性にも多く、適切な評価と治療により改善が期待できる疾患です。
慢性前立腺炎とは何か
慢性前立腺炎とは、前立腺に慢性的な炎症や機能異常が起こり、3か月以上症状が続く状態を指します。細菌感染が確認されない「慢性骨盤痛症候群(CPPS)」が多く、排尿や射精に関連する症状が出やすいのが特徴です。
症状の背景・原因
- 前立腺内の血流低下:長時間の座位や運動不足により血流が滞ることがあります。
- 自律神経の乱れ:睡眠不足や慢性ストレスが症状を悪化させる要因になります。
- 骨盤底筋の過緊張:排尿時の違和感や下腹部痛の原因となることがあります。
- 細菌感染の既往:一部には慢性細菌性前立腺炎も存在します。
考えられる主な症状
- 会陰部・下腹部・鼠径部の痛みや違和感
- 頻尿、残尿感、排尿時の不快感、尿勢低下
- 射精時の違和感や痛み
- 慢性的な疲労感、集中力低下
診断・検査内容
診断は症状の経過と検査結果を総合的に判断します。問診、尿検査・尿培養、直腸診、超音波検査を行い、必要に応じて血液検査や画像検査を追加します。
治療内容(薬物療法・生活指導)
- 抗菌薬、α1遮断薬、消炎鎮痛薬などの薬物療法
- 長時間同じ姿勢を避ける、冷え対策、適度な運動
- カフェイン・アルコール摂取の調整
- ストレスケア、睡眠指導
当院での対応
中目黒ブロッサムクリニックでは、症状の背景を含めた総合的な診療を行っています。薬物療法に加え、生活習慣の見直しや継続的なフォローを重視しています。
まとめ・受診の目安
- 会陰部や下腹部の違和感が1か月以上続く場合は受診を検討
- 慢性的な排尿トラブルや痛みは放置しないことが重要
- 適切な診断と治療により生活の質改善が期待できます

