本当に怖い梅毒。こんな症状が出たら泌尿器科へ。

目次
社会的背景や最近の傾向
近年、性感染症の一つである梅毒の感染者数が急増しています。特に都市部の若年層・中高年層を中心に広がっており、2022年には全国で約13,000件以上の報告がありました。初期には軽い症状しか出ず自覚しにくいため、他人に感染させてしまうリスクが高いのが特徴です。
放置によるリスク
- 神経梅毒:中枢神経に炎症が生じ、記憶障害や運動障害を引き起こします。
- 心血管梅毒:大動脈の炎症・瘤により、命に関わる心血管障害の可能性があります。
- 胎児への感染(先天梅毒):流産・死産・先天性障害のリスクがあります。
これらの症状は数年かけて進行するため、無症状の今でも早期対処が不可欠です。
自覚しにくい初期症状
- 性器・肛門・口唇のしこりや潰瘍(硬性下疳):痛みがなく自然に消えることも。
- 鼠径部のリンパ節の腫れ:しこりと同時に現れる場合があります。
- 手のひらや足の裏の赤い発疹(バラ疹):かゆみはありません。
- 脱毛・発熱・倦怠感:風邪や疲れと誤認されがちです。
予防と早期受診の必要性
梅毒の主な感染経路は性行為(オーラル含む)です。コンドームによる予防効果は限定的で、皮膚や粘膜接触でも感染します。以下の方は定期検査を推奨します:
- 不特定多数との性行為歴がある
- 風俗サービスの利用歴がある
- パートナーに性感染症の疑いがある
- HIVなど他の性感染症に罹患している
当院での検査・対応
- 血液検査:TPHA、RPR法により無症状でも過去の感染・活動性を評価します。
- 抗菌薬治療:ガイドラインに基づき、ステルイズ(ベンジルペニシリン注射)を使用します。
- パートナーへの対応:必要に応じて受診を推奨し、感染防止を指導します。
診察は完全予約制・個室対応でプライバシーに配慮しております。
まとめ・相談のすすめ
- 梅毒は現在も拡大中で、放置により神経・心血管・胎児に深刻な影響があります。
- 初期症状は軽微かつ見逃されやすいため注意が必要です。
- 早期発見により抗生物質で完治が可能です。
- 違和感がある場合は、泌尿器科での早期相談・検査をお勧めします。
