血精症(血精液症)とは?原因・診断・治療を泌尿器科医が解説

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導入:精液に血が混じっている…そんなとき

「精液に血が混じっている…」そんな症状に気づくと、不安になる方も少なくありません。実は血精症(血精液症)は、多くの場合は良性で一時的なこともありますが、稀に深刻な病気が隠れている場合もあります。本記事では、血精症の原因、診断方法、治療法、そして泌尿器科での対応について詳しく解説します。

血精症とは?原因と背景

血精症とは、精液に血が混じる状態を指します。年齢を問わず起こる可能性があり、原因は多岐にわたります。軽度な炎症から腫瘍まで、幅広い疾患が関与します。

  • 前立腺や精嚢の炎症(前立腺炎・精嚢炎)
    炎症によって血管が破れ、血液が精液に混ざることがあります。
  • 射精時の物理的刺激や外傷
    激しい性行為や過剰なマスターベーション、外傷によって一時的に血精症が起こることがあります。
  • 尿路結石や尿道損傷
    精液と尿路は近接しているため、結石や損傷が血精症の原因になる場合があります。
  • 腫瘍性疾患
    前立腺癌や精巣腫瘍、精嚢腫瘍が血精症として初発症状になることがあります。

考えられる疾患一覧

血精症の原因は一つではありません。年齢や既往歴によってリスクは変わります。主な疾患は以下の通りです。

  • 前立腺肥大症
  • 前立腺炎・精嚢炎
  • 精管炎・射精管の異常
  • 尿路結石症
  • 前立腺癌、精巣腫瘍、精嚢腫瘍

診断と検査内容

血精症の診断では、問診・身体診察・検査を総合的に行います。

  1. 問診
    • 発症時期、出血の量、頻度、痛みの有無
    • 性行為や外傷の有無
    • 家族歴(前立腺癌など)
  2. 身体診察
    • 前立腺触診
    • 精巣や陰嚢の視診・触診
  3. 画像検査
    • 前立腺・精嚢の超音波検査
    • 必要に応じてMRI
  4. 尿・精液検査
    • 尿検査:感染症や血尿の有無
    • 精液培養:感染症の確認
    • 血液検査:腫瘍マーカーなど

治療内容と生活指導

血精症の治療は、原因に応じて異なります。

  • 炎症が原因の場合
    抗菌薬や抗炎症薬による治療が中心です。
  • 外傷・物理的刺激が原因の場合
    性行為やマスターベーションの頻度を調整し、自然回復を待つことが多いです。
  • 結石や腫瘍が原因の場合
    必要に応じて手術や専門治療を行います。

生活指導のポイント

  • 水分を十分に摂取する
  • 性行為や射精の回数を調整する
  • 定期的な泌尿器科受診

当院での対応

中目黒ブロッサムクリニックでは、血精症の患者様に対し、以下の対応を行っています。

  • 詳細な問診と触診による初期評価
  • 超音波検査や必要に応じたMRIで原因の特定
  • 専門医による感染症・腫瘍の評価
  • 適切な薬物治療や生活指導
  • 必要に応じた専門医療機関への紹介

当院では、患者様が安心して相談できる環境を整えております。

まとめ・受診のすすめ

血精症は多くの場合、良性で自然に改善することもあります。しかし、稀に前立腺癌や精巣腫瘍など重大な疾患が隠れていることもあります。以下の場合は早めの受診をおすすめします。

  • 出血が繰り返す
  • 射精時や排尿時に痛みがある
  • 精巣のしこりや腫れを自覚

泌尿器科専門医による診断と適切な対応で、多くの場合は安心して改善が期待できます。

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