「夜に何度もトイレで目が覚めて、ぐっすり眠れない」「昼間もなんだかぼーっとしてしまう」——そんなお悩みはありませんか?
特に70代以降の女性に多く見られるのが、「夜間頻尿(やかんひんにょう)」です。今回はその原因、リスク、治療方法、そして当院での対応についてご紹介します。
夜間の頻尿で眠れない…70代女性に多い原因と治療法とは?

目次
こんな症状、思い当たりませんか?
夜間頻尿とは?
夜間頻尿とは、夜間に排尿のために1回以上起きる状態を指します。特に「2回以上」で睡眠が妨げられている場合は、医療的な介入が必要なサインです。睡眠の質低下により、転倒や認知機能の悪化を引き起こす可能性があります。
高齢女性に多い夜間頻尿の原因
- 加齢による膀胱の変化
- 膀胱の容量低下や過敏性の増加により、尿意を感じやすくなります。
- 女性ホルモンの低下
- エストロゲンの減少により尿道や膀胱の粘膜が萎縮し、排尿トラブルが起きやすくなります。
- 骨盤底筋のゆるみ
- 出産や加齢に伴い、排尿をコントロールする筋肉が弱くなります。
- 夜間多尿
- 心・腎機能低下などにより、夜間に尿が多く作られやすくなります。
- 高血圧・糖尿病・服薬の影響
- 利尿剤や持病の影響で、夜間頻尿が誘発されることもあります。
受診の目安とチェックポイント
- 夜中に2回以上トイレに起きる
- 尿の量は少ないのに回数が多い
- 尿意が急に来て、我慢できない
- 日中もトイレが近く、外出が不安
- 転倒や睡眠の質の低下が気になる
診断の流れと検査内容
中目黒ブロッサムクリニックでは、以下のような手順で原因を確認します。
- 問診:排尿パターン、症状の経過、既往歴などを確認
- 尿検査:感染や糖尿病の可能性を確認
- 超音波検査:残尿や腎・膀胱の状態を評価
- 生活習慣の確認:水分摂取量、服薬内容、活動状況など
治療方法と生活アドバイス
- 薬物療法
- 過活動膀胱治療薬(抗コリン薬、β3作動薬)
- ホルモン補充療法(必要に応じて)
- 夜間多尿に対する薬物調整
- 生活改善のポイント
- 就寝2時間前の水分・カフェイン制限
- 日中の運動習慣で睡眠の質向上
- 塩分制限とむくみ対策
中目黒ブロッサムクリニックでの対応
当院では、泌尿器・女性特有の排尿トラブルに対応する診療体制を整えております。一人ひとりの症状や生活スタイルに応じた個別の治療提案を行い、安心してご相談いただける環境を整備しています。
まとめ:夜間の悩み、我慢せず相談を
- 夜間頻尿は加齢や疾患に起因することが多く、医療的対応で改善が見込めます。
- 放置すると転倒や認知機能低下などのリスクを伴います。
- 当院では総合的な診断と治療を通じて、QOL向上を目指します。
- 気になる症状があれば、ぜひお気軽にご相談ください。
