デュタステリドやフィナステリドは精子に影響する?妊活中の男性にVFD療法という選択肢

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従来のAGA治療と妊活のジレンマ

一般的なAGA治療には以下の内服薬が用いられます。

  • フィナステリド
  • デュタステリド

いずれもAGAの進行抑制に重要な役割を果たす薬剤ですが、精液所見(精子濃度・運動率など)が変化する可能性が報告されているため、妊活中の男性では注意が必要となる場合があります。医学的には必ずしも「悪化する」というものではありませんが、「薄毛治療を継続するべきか」「妊活優先に切り替えるべきか」という葛藤が生まれがちです。この“二択”を回避する選択肢として、薬に依存しない再生医療的アプローチであるVFD療法が注目されています。

VFD毛髪再生療法とは

VFD(Vitality Fibrin Derived)とは、患者ご自身の血液を使用し、成長因子を含むフィブリン由来成分を濃縮したものです。

特徴

  • 自己血由来のため添加物を使用しない
  • 成長因子を含む成分が高濃度で抽出される(文献的報告)
  • フィブリン構造により、注入部位に留まりやすいとされる

これらの作用により、頭皮環境の改善をめざす治療です。
※効果には個人差があります。
※本治療は国内承認医薬品を用いた治療ではなく、標準治療(保険診療)に該当するものではありません。自由診療として提供しています。

AGA治療と妊活を同時に考える方に選ばれる理由

VFD療法はホルモンに作用しないため、

  • 精液所見への影響が一定程度生じうる薬剤と併用しにくい方
  • 妊活を考慮しながら薄毛治療を進めたい方

などに選択されることがあります。また、女性のびまん性脱毛でも、ホルモン治療が難しい方の選択肢として検討されることがあります。(適応は診察で判断します)

円形脱毛症にも応用される可能性

円形脱毛症の保険診療では、

  • ステロイド外用(デルモベート)
  • ステロイド局所注射(ケナコルト)

などが一般的ですが、反応が乏しい場合、再生医療的アプローチが検討されることがあります。VFD療法も選択肢のひとつとなり得ます。
※適応は症状・範囲・既往治療を踏まえ医師が判断します。

治療の流れ

  1. 診察(適応の有無、AGAの進行度を評価)
  2. 採血(20〜30mL)
  3. 院内でのVFD生成
  4. 局所麻酔後、頭皮へ注入
  5. 数ヶ月間隔で治療継続

注入部位の赤みや違和感などが生じる場合があります。通常は一時的なものです。

妊活を考える男性は「精液検査」を併用すると合理的

  • 精液検査(院内で実施)
  • TOKYOプレコンゼミ(男性妊活の基礎講座)

を併用することを推奨しています。特に、デュタステリド/フィナステリドを継続すべきか迷っている方の場合、現時点の精子数や運動率を把握したうえで治療を選択できるため、合理的な判断が可能です。


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費用と治療回数(自由診療)

  • 治療回数目安:3回〜
  • 治療間隔: 1〜2ヶ月
  • 副作用: 注入部位の赤み・腫れ・疼痛など
  • 費用: 当院HP記載の料金に準じます

※自由診療につき、公的医療保険は適用されません。

このような方に検討の価値があります

  • AGA治療をしながら妊活も考えたい男性
  • 薬物療法の副作用が心配で治療選択に迷っている方
  • 内服薬のみで満足できていない方
  • 女性のびまん性脱毛
  • 円形脱毛症が長引いている方

当院の特徴(泌尿器科専門医による総合的アプローチ)

  • AGA × 男性妊活を同時に検討できる体制
  • 精液検査を院内で実施可能
  • 薬物療法・注入療法・生活指導を組み合わせた治療設計
  • 女性の薄毛にも対応
  • 円形脱毛症の既存治療との組み合わせも検討可